2007.04.30 Mon
アンニュイな彼女
今の場所に移転して来る前は、ナゴヤ市内でもオシャレ~と言われる場所でやっていたのだ。今みたいな路面店じゃなく、テナントビル。
わりとこじんまりしたビルではあったが、結構個性的なショップが入っていた。
そのビルを仕切っていたのは、ナゴヤのセレクトショップの先駆け的存在だったお店。
そーいう店のスタッフだけあって、店長のミキちゃんもサブのシホちゃんも本当にオシャレさんだった。
ビルの2Fの喫茶店で私が一人で休憩していた時、シホちゃんがお客さんと一緒にお茶しに来たことがあった。人見知りの私からすると、お客さんと二人っきりでお茶を飲むなぞ考えられなかったので(ほえ~~~!)と感心して見ていた。
そのうち二人の話がぼちぼち聞こえて来る。
「トリュフォーが………」「マリエンバードは……」「トリコロールシリーズは……」…………なに?映画??映画の話なの?なんの話なの?
トリュフォーて!
わたしゃ、トリュフォーについて語ろうなんて思ったことないぞ。
サスガ、おしゃれリーダーはちがう。
そしてある雨の日。
あまりにヒマだったので、そのおしゃれリーダーの集う店に遊びに行ったのだった。行くっていっても、隣だが。
お客さん来ないねー。
「うん、雨の日はねー…」「仕方ないねー」
3人で外をながめていた時。
シホちゃんがため息まじりに言った。
「私、今日ちょっとアンニョイな気分なんだ……」
アンニョイ……。
アンニョイ…。
雨のしずくが流れ落ちる窓を見つめるシホちゃんが、オヒョイさんに見えてきたのだった。
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| 変わった人々 | 01:27 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑