2008.08.29 Fri
セミといえば

コロ爺は、セミが大好きな犬だった。
最初は、足元に転がっていた死骸を見つけては、♪フッフフーーーみたいな顔でパックンチョと食べていた。まあカラカラになっているし、ある意味干物みたいなもんだろう…ト、黙認していたワタシ。
そんな夏のある日。
また足元にセミがいた。
お!ト、コロ爺が鼻先を近づけた時。
セミが「じじじじじじ……」ト鳴いた。鳴いて、もぞもぞ動いた。
…おひゃ!ト、一瞬ひるんだコロ爺だったが、すぐオラオラオラ〜〜、ト狩りの体勢に。
バク。
あああああ!コロちゃん!いかんいかん!それ生きとるから、出して!口から出して!
あわてて出させようとするワタシの勢いに、びっくりしたコロ爺は、勢いでバリバリ……。

……ああ…食べちゃった…の、ね……。
セミよ、すまん。
ソレ以来活き造りの旨さにやられたのか、コロ爺は落ちているセミを探すのに必死になった。いや、落ちているセミではない。落ちていて&生きているセミ。
あ!セミ!!クンクンクン……干物だー…がっかり…な毎日の中で、たまには気絶してるだけのセミにブチ当たる。
あ!セミ!クンク…『じーじじじじ……』バク!。
何回かに一回は、コレがあるもんだから、もう夏の散歩といえばずーっと地面を見ている。
セミー、セミー、セミはいねが〜。
こんなことがしばらく続いた。
が、ある時気がついた。コロ爺が、セミを咀嚼したあと吐き出すのだった。
まず最初に出すようになったのは羽。
その次は頭。
そして胴体。
……なんやの!食べてへんやん!ト思ってよく見ると、内臓というかお腹のやわらかい部分は食べてあるようだ。
そういえば、ずーっと以前、ダチョウ倶楽部のリーダーがセミを食べると言っていたが、その時も頭をプチッとはずして、ちゅっと中身を吸っているだけだった。
それと同じやん……。リーダーやん……。
ごめんね、セミ…。成仏してね。
ト、思うハハの心子知らずで、どんどんエスカレートしていくコロ爺のセミメニュー。
そのうち、落ちているセミには見向きもしないようになったのだった。
セミの声がするとそっちを見ている。木を見上げている。見上げて……振り返り…ワタシを見る。
オカアサン…セミ、欲しいんやけど。
はぁ?!
あそこに、セミ、おるんやけど。
…仕方ない…。アラヨっと。ほい。←元々イナカ育ちなのでセミくらい全然平気。
バク。
街路樹にしがみつくセミをむんずと手づかみにして、息子に与える、鬼母。←セミ目線。
でもまあ、コロ爺が気づく程度のセミなのでそこそこ捕まえるのに苦労する事はなかった。
あの日までは。
久々に落ちているセミを発見したコロ爺。
どうせ干物…ト思ったコロ爺、甘噛みしかしなかったらしい。その途端、「じじじじじ!」ト鳴きながらコロ爺の口から飛び出したセミ。まず地面に落ち…あわててタックルするも間に合わないコロ爺、そしてセミは鳴きながらすぐ近くの電柱へ。
それもビミョーに手が届かない高さ。が、コンクリの電柱なので、セミの姿が目立つ目立つ。
なぜコンクリなのに、鳴くのだ、おまえは。
「じー…………じーじじじじじじじじじ」
オカアサン、そこに!そこにセミがおる!セミが!
…そんなこと言われても捕れんがな。
オカアサン!捕ってよ!捕ってよ!捕ってよーーーー!!
届かへんて。……あ!
必死のコロ爺が、後ろ足で立ち上がり、電柱に前足をかけ、上を見上げては吠えワタシを振り向いては鳴き………で、ちょうどこっちを振り向いていた時だった。
セミが飛んで行ってしまったのだ。
あ!コロちゃん、行っちゃったわ。セミ、いなくなっちゃったよ。ね、だからもう行こ。
いくら言っても、いなくなった場面を見ていないコロ爺、納得せず。
んにゃ!おる。

いないってば!ほら、ね!鳴き声もしないでしょ?いないから!もう行こうよ…行くってば!
ト、いくら引っ張っても動かず。
昔からコロ爺は自分の目で確認しないと納得しない、トいう頑固なところがあった。
何もない電柱の横でヒャンヒャンとナニか訴える犬に対し、手を高くのばし必死で説得を続けるヒト科の俺。
道行く人が、なんにも言ってくれなかったのがすごくつらかった…。
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セミ、ごめん。あやまりついでに一押し、プリーズ。
今日も読んでくれて&応援クリック、どうもありがとう!コロ爺の画像を探すのにめっちゃ時間かかりました。けど、見つからず。なので今回の画像1枚目は使い回し、2,3枚目はフィルム写真をデジカメで撮影しました。ちょっと独特なできばえ。
| 猫 | 04:32 | comments:10 | trackbacks(-) | TOP↑

